園日記

ザリガニが逃げ出して…

公開日
2021/06/21
更新日
2021/06/21

お知らせ

 年長ぞう組は、当番活動にザリガニの世話があります。この日も当番の子供たちが飼育ケースを掃除するために、中を覗くと… いつもいる筒状の家の中にいないのです。あれ?と思った子が、「ねえ、お引っ越しさせた(飼育ケースを洗うので、ザリガニは洗面器に移しています)」とグループの子に訪ねました。「まだしてないよ」と返事があり、「中にいないんだけど」ともう一度飼育ケースの中を確認し、砂利の中に潜っていないか掘ってみましたが、どこにもいません。担任や学級の友達にザリガニがいないことを知らせに来ました。担任も一緒に確認しましたが、やはりもぬけの殻。
 ザリガニはどこへ行ってしまったのだろうと、捜索する事になりました。まずは、飼育ケースの回りを見て、台の上から落ちたかもしれないと台の下をのぞき込み、窓から外へ逃げたのかもしれないと捜索隊が出動する事になりました。
 雨が降る中、傘をさして園庭を探す子、ピロティなら屋根があるから濡れないし、歩いているかもと探しに行く子、昨日の当番活動の時にはいたよと聞き保育室にいるのではと棚の下や部屋の隅など暗い場所を探す子もいました。
 しばらく探しても見つかりません。ある子が「ザリガニはハサミが二本あって、脚が四本あるから歩くの速いんじゃない」と言うと、別の子が「えっ?ザリガニの脚はいっぱいあるよ」と言いました。回りにいた子達も、何本?と疑問に思い担任に尋ねてきました。担任は、ザリガニの本を持ってきて、「ここにザリガニの体の写真があるけれど、何本かな」と提示しました。子供たちは脚の数が八本、ハサミは二本であることを確認していました。それからは、その絵本を片手にどんな場所が好きなのか、餌を吊せば掴むかもなど話しながら探していました。
 子供たちの懸命な捜索は午前中いっぱい続きましたが、この日は見つかりませんでした。翌日の朝、隣の学級の部屋の隅から、動かない状態で見つかりました。子供たちからは、「ご飯食べられなかったから動けなくなったのかな」や「お腹空いてご飯探していたのかな」など、自分なりに考えた事を話していました。
 その後、子供から「ロウソク立ててあげたい」や「お墓を作ってあげよう」といった声が聞かれたので、園庭の片隅にお墓を作りました。
 日頃から世話をして、ザリガニと関わってはいましたが、今回の逃走劇によりザリガニについてより深く知る機会になりました。