「夢をあきらめない」この日、「パラリンピアンによる講演・実技体験会」がありました。 対象は5年生、体育館で貴重な時間を過ごすことができました。 講師は、アテネパラリンピックでマラソン視覚障がいの部で金メダルを獲得した高橋勇市様でした。 講演のテーマは「夢をあきらめない」でした。 小学校時代に走るのが大嫌いだった話から始まり、もち前の負けん気で6年生の持久走大会で優勝し、将来の夢が歌手からオリンピアンへと変わったこと。 中学校時代の陸上部ではレベルの高い選手と競技を競い、挫折をしたこと。 そして高校生で不治の病に罹り、光を失ったこと… 高橋様は子供たちに分かりやすく伝えるよう、全て隠さずに語ってくださっていました。そのような高橋様の姿、言葉を子供たちは真剣な表情で観て、そして聴いていました。 実技体験会では、学年を2つのグループに分けて活動を行いました。ランニング体験コーナーでは、二人一組になり、アイマスクを着けた人と伴走者とで簡単なランニングを行いました。 「あと1mで左に曲がります」「真っ直ぐ進みます。上手に進めています」 など、伴走役の人が上手に声をかけてランニングをしている姿が印象的でした。御参観いただいた保護者の方もアイマスクを着用し、伴走者体験をしてくださいました。 もうひとつの体験コーナーは…高橋様が獲得したメダルを一人一人の児童に触らせていただけるというものでした。2004年のアテネパラリンピックでの金メダルの他、その後に行われたトライアスロン大会での金メダルと銀メダルの合計3枚のメダルを一人一人がじっくりと触らせてもらうことができました。 これまではテレビの中でしか見ることができなかったメダルを手にした子供たちの表情はメダルと同じくらいキラキラと輝いていました。 高橋様はメダル獲得について次のように語ってくださいました… 「メダルは自分一人で取ったのではない。伴走者がいて勝ち取ったメダルだ。そして応援してくれた人がいた。応援が背中を押してくれた」 「夢は逃げない。逃げるのは自分だ」 「真面目に生きていれば、必ずよいことがある」 子供たちの表情は真剣そのものでした。 最後に高橋様から、多くの子供たちに知ってほしいこととして、次のことをお話になり学校を後にされました… 「私のように目が不自由で困っている人がいたら、声をかけてください。今日みたいに肘を貸してあげる。身長差があったら肩を貸してあげてください。そうすれば、とても素晴らしい世の中になると思います」 |
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