理科好きの子供を育てる授業〜5年「電磁石の性質とはたらき」〜
- 公開日
- 2022/11/18
- 更新日
- 2022/11/18
できごと
本校には理科授業の指導を専門とする講師がいます。今日は5年生が新しい単元「電磁石の性質とはたらき」に入るということで、授業の様子を見に行きました。
授業はいきなり新しい学習内容に取りかかるのではなく、関連する学習内容を振り返ることから始まりました。3年生時、すでに磁石の性質とはたらきを学習しています。3年生の時の磁石は永久磁石です。振り返りを通して、子供たちは異なる極があることや鉄を引き付けること、「引き付け合う」「しりぞけ合う」といった「理科的な言葉」などを思い出していきます。新しい学習に入るために既習内容を掘り起こしていくような感じです。
子供たちがある程度「磁石の頭」になってきたら、いよいよ新しい学習への魅力ある誘いが始まります。スイッチのオン・オフで磁石の力までオン・オフになること、たった1本の乾電池で自分の体重をかけても離れない強力な力をもっていることなど、目の前で起こる事象に子供たちの目は輝き、「ええっ!」とか「うわあっ!」「おおっ!」のような歓声が上がります。ここで担任の先生も入ってきて、うまく電磁石の力の強さをアピールします。思いきり力を入れて引き離そうとしてみせるのです。それでもびくともしないのを見て、子供たちは何だかうれしそうです。
このように担任と講師の巧みな連携で、5年生は電磁石にすっかり興味をもち、その性質やはたらきを調べたいという気持ちになりました。子供は本来、実験や観察を通して疑問を解決するプロセスが大好きです。単元の目標に即した意図的・計画的な学習内容・方法・手順などを適切に組み立てることで、理科好きの子供を増やすことができると感じた授業でした。