第1学期(第2週):4日目です!その7
- 公開日
- 2022/04/14
- 更新日
- 2022/04/14
できごと
■4月14日(木)
3階、2年生の教室です。
「英語」の授業ですね。担当する先生がアメリカで一人暮らしをした時のエピソードでしょうか?英語で皆さんに伝えています。
「ベッドが無い」「床に寝る」「サソリが出る」・・・どういう生活だったのでしょう。
こちらは「国語」。
扱っていたのは、現代を代表する詩人の吉野弘さんの作品です。「虹の足」は、夏休み明けの生徒たちにも分かりやすい作品です。
『雨があがって 雲間から
乾麺みたいに真直な
陽射しがたくさん地上に刺さり
行手に榛名山が見えたころ
山路を登るバスの中で見たのだ、虹の足を。
眼下にひろがる田圃の上に
虹がそっと足を下ろしたのを!
野面にすらりと足を置いて
虹のアーチが軽やかに
すっくと空に立ったのを!
その虹の足の底に
小さな村といくつかの家が
すっぽり抱かれて染められていたのだ。
それなのに
家から飛び出して虹の足にさわろうとする人影は見えない。
———おーい、君の家が虹の中にあるぞォ
乗客たちは頬を火照らせ 野面に立った虹の足に見とれた。
多分、あれはバスの中の僕らには見えて
村の人々には見えないのだ。
そんなこともあるのだろう
他人には見えて
自分には見えない幸福の中で
格別驚きもせず
幸福に生きていることが———。』
虹の中にいる者は、自分が虹の中にいることに気付かない。幸福の中にいるのに、気付いていない私たち。どれほど恵まれた世界にいるか。朝起きて、御飯を食べて、・・・今生きているという幸せ。考えさせられますね。