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霧ケ峰移動教室2日目

公開日
2024/09/11
更新日
2024/09/11

根岸小日記

集団で大切なことを学ぶ3日間
「仲間を思いやり、友情を深める。ゆずり合い、助け合い、協力し合う」
「自律、自立して生活し、自分の役割をしっかりと果たす」
「見通しをもって、落ち着いててきぱき行動する」
「けじめをつける時、おもいきり楽しむ時のメリハリをつける」
「学校でのきまりを、環境が変わってもしっかり守る」
「あいさつ、礼儀正しく、支えてくれる人への感謝の気持ちをもつ」

5年生、霧ヶ峰移動教室の学年のめあてです。

9月10日(火)

霧ヶ峰移動教室の2日目
真っ白な霧が学園をつつみました。
東京の生活では体験することができない霧の中でのスタートとなりました。
真っ白な霧が立ちこめるグラウンドでの朝会
教科担任理科担当の先生から、霧や雲の仕組み、やまびこについてのお話がありました。
早速、霧の彼方に向かって「やっほー」の大合唱
ラジオ体操は「大阪弁バージョン」のもので、霧ヶ峰の爽やかな朝の雰囲気とは趣きを異にしている感じはありましたが、皆んな元気にラジオ体操をして、一日の準備を整えました。

食事係さんがテキパキと準備を整えてくれた朝ご飯
山登りがあるために、ご飯のお代わりをする人も多く見られました。

この日は大きく
車山登山
八島湿原散策
キャンプファイヤー
と大きな活動が予定されていました。
子供たちが学園を出発する頃には朝方の霧もおさまり、青空が広がっていました。爽やかな風と温かい太陽の光が、この日の体験活動を祝福してくれているように感じました。

日本100名山の1峰 車山
浮石が多く、ある程度の頑張りがないと登ることは難しい名山です。
登りはじめは青空の下、景色を楽しみながら各クラスごとに山頂を目指しました。
友達と一緒に歌いながら登る人
疲れた友達に励ましの声をかけながら登る人
それぞれがそれぞれの登り方で山頂を目指しました。
楽しい登山だったのですが…
頂上が近付くにつれて…
やはり自然は分かりません。
瞬く間に白い霧が立ちこもり、辺り一面は真っ白になりました。
山頂からの景色は、白、白、白
真っ白でなにも観ることができませんでした。
出発地点では、あんなに晴れていたのに…
天気予報は晴れ100%なのに…
登山指数もA判定なのに…
これが、山なんですね。
これが、自然なんですね。
どんなに綿密に活動計画を立てていても、やはり自然の力にはかないません。
そういったことを子供たちにも実感させる良い機会だったと思います。
山頂でクラス写真を撮影していただき、下山です。
下山はリフトを使ってのものとなります。この時間帯には先程までの霧が全くなくなり快晴
少しこわがっている人もいましたが、安全バーをしっかりと握って、素晴らしい景色を観ながらのリフト下山になりました。

令和6年度5年生児童
標高1,925m 車山登頂おめでとう。

下山後は、お待ちかねの御土産購入です。
この御土産購入も、立派な学者活動です。
決められた予算の中で、「誰に」、「何を」購入するか、一人一人がしっかりと考えて購買活動にうつります。
「クッキーとジャムとキーホルダーを買いました」
「長野県なので、野沢菜とシャインマスカットのお菓子を買いました」
次々と子供たちが購入したものを見せてくれます。中には
「2,000円ピッタリです!」
という頼もしいお子さんもいました。

次の活動は、様々な植物が生息する八島湿原の散策です。行動班にお1人のガイドさんについていただき、1時間30分の体験活動です。
湿原の様子を御説明を聴きながら体験する班もあれば、動物の生息などについての御説明を受けての散策をする班もあり、同じ内容の活動がないくらい内容が深い体験活動でした。
ガイドさんとのお別れの時には、皆んなで挨拶をして感謝の気持ちをお伝えしました。中には
「師匠、ありがとうございました。お別れが寂しいです。お手紙を書きます」
「かわいそうな動物を一緒に助けたいです」
というお子さんもいました。なかなか内容の濃い充実した活動だったようです。

学園に戻り、友達と一緒にお風呂に入り、美味しいりんごジュースをいただきました。
「今日の中で、このりんごジュースの時間を一番楽しみにしていました」
と言いながら美味しそうにいただいているお子さんもいました。
この日の夕食は、子供たちが大好きなカレーライスです。食事係さんの配膳も更に洗練され、チームワークもバッチリでした。
お代わりをしているお子さんもたくさんいました。朝からお昼過ぎにかけてたくさん動いたので、食欲がいつもよりも増していたのかと思います。皆んな、たくさんいただきました。

そして、いよいよキャンプファイヤーです。
この日のために、キャンプファイヤー係の皆さんがたくさん準備をしてきてくれました。
夜もふけた19時過ぎ、「車山から舞い降りてきた(という)『火の神』」が、「3人の火の子」を従えて5年生児童の前に現れました。
そして、火の神から3人の火の子に対して「団結の火」、「友情の火」、「必笑の火」が授けられ大きな火となりました。
そしてその大きな火の周りで、子供たちは歌を歌ったり、ゲームをしたり、フォークダンスをしたりして楽しみました。
また、この日は引率教員の一人がお誕生日だったということもあり、子供たちからのサプライズの歌のプレゼントもありました。
キャンプファイヤー終盤、消えゆきそうになる火を全員で見つめながら、これまでの生活を振り返り、これからの生活についての意欲を集団で高めました。
団結の火
友情の火
必笑の火
5年生の心の中で「灯火」のように、いつまでも燃え続けてほしいと思います。

番外
心温まる出来事を2つ

学園を出発する前のこと
学園前の通路にカメムシがいました。このままでは、誰かに踏まれてしまうと思った子供たち
「おい、逃げろ」
と、なんとか草むらに逃がそうとしますが、相手が相手なだけに、なかなか上手くいきません。
するとある児童
「あ、これを使えばいい」
と、自分のリュックからポケットティッシュを取り出し、それに乗せて草むらに返してあげました。
その行為を何人ものクラスメイトが優しく見守っていました。

もうひとつ
八島湿原散策でのこと
木道の近くに途中で折れてしまっていた植物がありました。
それを観たある児童
「これ、かわいそうだ」
と、何度も何度も真っ直ぐに伸ばし、添木のようなものがないか探していました。

なんて優しい子供たちなのでしょう。