校長挨拶
校長あいさつ
新しい年度が始まりました。今年度は56名の新一年生を迎え、全校児童326名でのスタートです。子供たちは新しい学年、新しい友達、新しい先生との出会いに胸を膨らませ、それぞれの一歩を踏み出しました。
保護者の皆様、地域の皆様には、今年度も変わらぬご理解とご支援を賜りますよう、よろしくお願いいたします。
本校の教育目標は「やさしい子」「たくましい子」「考える子」です。今年度も「やさしい子」を重点目標として取り組んでまいります。
「やさしさ」とは何でしょうか。孔子は、「己の欲せざる所は人に施すことなかれ」と説きました。自分がされて嫌なことは、人にしてはいけないという意味です。
しかし、学校生活の中では、「嫌だ」と感じることや「困っていること」は、人によって少しずつ違います。例えば、発表の場面で前に出ることが得意な子もいれば、緊張してしまう子もいます。にぎやかな遊びが好きな子もいれば、静かに過ごす時間を大切にしたい子もいます。話すことが得意な子もいれば、言葉にするまでに時間がかかる子もいます。そのような違いに出会ったとき、「どうしてできないのだろう」と考えるのではなく、「どんな気持ちなのだろう」「どんな関わり方なら安心できるのだろう」と考えること。それが、相手の立場に立つということです。そして、その気付きをもとに、声を掛ける、待つ、寄り添うといった行動につなげていくことが本当のやさしさなのだと思います。
これからの社会は、多様な価値観や背景をもつ人々と共に生きていく時代です。違いは特別なものではなく、誰もがそれぞれにもっているものです。その違いを認め合い、「みんな違ってよい」と思える関係を築いていくことが大切です。学校では、日々の生活の中でやさしさを育んでいきます。友達の話を最後まで聞くこと、困っている様子に気付くこと、相手の気持ちを考えて行動すること。こうした一つ一つの積み重ねが、安心して過ごせる学校をつくります。
また、やさしさは学校だけで育つものではありません。家庭や地域での関わりの中で、子供たちは多くのことを学びます。日々のあいさつや声かけ、大人同士の関わり方など、身近な姿が子供たちの心に大きな影響を与えます。子供たちは大人の姿を見て育ちます。だからこそ、私たち大人が相手の立場に立ち、互いを尊重する姿を示していくことが大切です。
「一人一人の違いを認め合い、その違いを力に変えていくこと」
それが、これからの時代に求められる「やさしさ」だと、私は考えています。
台東区立黒門小学校
校 長 飯 塚 雅 之