命の大切さを学ぶ
- 公開日
- 2024/06/19
- 更新日
- 2024/06/19
できごと
玄関で次々とアゲハチョウたちのサナギが羽化している松葉小ですが、今回はなかなかうまくいかない例についてご紹介します。
自然界では無事に成虫になる確率は5%程度と言われています。
幼虫時代に鳥や他の虫に捕食されたり、ジガバチなどに寄生されたりする他、天候にも左右されるからだそうです。飼育下では成虫になる確率がぐんと上がり、90%にも上ると言われています。
とはいえ100%ではありません。
今回松葉小に持ち込んだサナギの中にも成虫として飛び立つことが難しい個体はいます。
サナギの中で体をつくっているうちに、羽が折れて畳まれてしまっていたり、全体的に羽がうまく形成されていなかったりするなど、羽化しても「飛べる羽」でないものがいます。
毎朝次々と羽化するチョウを楽しみにしている児童の中には、このような現実を目の当たりにすることを通して、自然の厳しさや生命の奇跡を実感することになります。こういうことからも、小さな生き物の命を大切にしようとする心がはぐぐまれていきます。今回、写真で紹介したアオスジアゲハは飛び立つことができない個体ですが、「何とかしてみる。」と言って教室で飼育しようと考えるお子さんによって引き取られていきました。温かい人の心に触れられただけでも、このアオスジアゲハは幸せだったと思います。